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蘇った熱帯薬用植物ノニ (14): 自己免疫関節リウマチSKGマウスでの関節リウマチ予防効果

2024年09月04日 11:52 | コメント/トラックバック (0)

自己免疫関節リウマチ(RA)モデル、SKGマウス
インドネシア国産新鮮ノニジュースによるRA予防効果

本研究は富山大学薬学部において実施され、結果の一部がBiol. Pharm. Bull. 42, 496–500 (2019)発表されたものです。
全文は上記薬学雑誌をご参照ください。

本サイトでは、研究の概要をご報告いたします。

要約
インドネシア原産のノニとして知られるモリンダ・シトリフォリアL.は、抗炎症作用を含むさまざまな薬理活性を示します。
しかし、自己免疫疾患である関節リウマチ(RA)の治療薬としてのノニ果汁の有効性はまだ確認されていません。
そのため、本研究の主な目的は、ヒトのRA患者に類似した特徴を示すRAの動物モデルとしてSKGマウスを使用して、インドネシア産ノニ果汁(INFJ)の有効性を評価することでした。
さらに、マウスでの反復投与実験によりINFJの安全性を調べました。
INFJを50%の水と混合し、マンナンで感作したSKGマウスに4週間自由に摂取させました。
前肢および後肢の関節の関節炎スコアを測定し、関節を組織病理学的に検査しました。
INFJ の亜急性および亜慢性毒性は、BALB/c マウスを使用して評価されました。
感作後 7 日目から、INFJ グループの関節炎スコアは対照グループよりも有意に低くなりました。
関節の組織病理学的検査では、RA の重症度が抑制されていることが明らかになりました。
両方の毒性試験で、INFJ は毒性を示しませんでした。
INFJ は、SKG マウスの関節炎および関節の組織病理学的検査で抗関節炎活性を示しました。
本研究は、ノニ ジュースが RA に対して有効である可能性があるという最初の報告でした。
RA に対する有効性を示すノニ ジュースの用量は、マウスでの反復投与試験で安全であることが確認されました。

Effects of Morinda citrifolia on Rheumatoid Arthritis in SKG Mice
Dyah Aninta Kustiarini,a,b  Toshiaki Nishigaki,c、Hiroyuki Kanno,c and Hideto To*,a
aDepartment of Medical Pharmaceutics, Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Science for Research,
University of Toyama; Toyama 930–0194, Japan:
bCentre for Agro-Based Industry; Bogor 16122, Indonesia: and cDepartment of Pathology, School of Medicine, Shinshu University; Nagano 390–8621, Japan.
Received June 24, 2018; accepted December 5, 2018

ABSTRACT
Morinda citrifolia L., known as noni, originated from Indonesia exhibits various pharmacological activities including anti-inflammatory properties.
However, the validity of noni fruit juice as a treatment for rheumatoid arthritis (RA), an autoimmune disorder, has not been confirmed yet.
Therefore, the main purpose of this research was to evaluate the efficacy of noni fruit juice (INFJ) made in Indonesia using SKG mice as an animal model of RA, which shows the resembling characteristics of human RA patients. Furthermore, the safety of INFJ was examined by repeated dose experiments in mice.
INFJ was mixed with water at 50% and administered to SKG mice sensitized with mannan, free access for 4 weeks.
Arthritis scores of fore- and hind-leg joints were measured and the joints were histopathologically examined.
The sub-acute and sub-chronic toxicities of INFJ were evaluated using BALB/c mice.
The arthritic scores were significantly lower from the 7 d after sensitization in the INFJ group than the control group.
Histopathological examinations of the joints revealed inhibition of severity of RA.
In both toxicity studies, INFJ did not show any toxicities.
INFJ exhibited anti-arthritic activity in arthritic and histopathological examinations of the joints in SKG mice.
Present study was the first report where noni juice may be effective against RA.
The dose of noni juice showing efficacy against RA was confirmed safe from repeated dose studies in mice.

Key words rheumatoid; arthritis; noni; Morinda citrifolia; safety; SKG mouse

結果

関節炎スコア

 

 

SKGマウスの関節炎病理組織学

SKGマウスの著明な関節滑膜の増生と炎症細胞浸潤とパンヌス形成(A,B)
ノニジュース等よSKGマウスでは変化は激減する(C,D)

 

病理組織学的評価

ノニジュース投与SKGマウスでは、対象のSKGマウスに比較し滑膜細胞の増生、炎症細胞の浸潤、パンヌス形成の変化は軽微。

GroupSynoviumInflammationPannus formationTotal score
Control9.17 ± 1.339.83 ± 2.6410.5 ± 2.029.5 ± 5.4
INFJ7.17 ± 2.235.67 ± 2.667.7 ± 2.220.5 ± 6.6
p Valuep = 0.088p < 0.05p < 0.05p < 0.05

 

結論

RA に対する インドネシア産ノニジュース の効果は、自己免疫 RA モデルを使用して評価されました。
インドネシア産ノニジュースは関節炎スコアと組織病理学的スコアの両方を著しく抑制し、反復投与毒性試験で安全であることが確認されたと結論付けられました。
インドネシア産ノニジュース の有効成分の特定と抗関節炎作用の作用機序の解明は、今後の調​​査に残されています。

(本論文には報告していませんが、抗関節リウマチ有用成分として、スコポレチンとエスクレチンであることが判明しています。
 さらに関節リウマチの炎症サイトカインIL-6 の抑制も確認されています。)

お問い合わせ
(株)エムケーラボラトリーズ
電話:0263-26-7588, ファックス: 0263-26-7518 
メール:mk-info@thisismk.co.jp
お問合せ欄からでも 

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