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M&Kpedia:ノニ

2024年01月22日 10:30 | コメント/トラックバック (0)

インドネシア6000年の熱帯薬用植物ノニ

植物分類
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界:植物界
門:被子植物
綱:双子葉植物
目:アカネ目
科:アカネ科
属:ヤエヤマアオキ属
種:ヤエヤマアオキ
学名: Morinda citrifolia
和名:ヤエヤマアオキ
インドネシア名:Mengkudu, Mengkudu besar, Pace, Tibah, Cangkudu, Kudu, Wangkudu, Manakudu など
英名:Indian mulberry, Great morinda)
その他の呼称:Al, Ach, Tagasa, Noona-maram, Yaw, Nhau, Nho, Nino, Noni, Kura, Nono, Nonu, Nen, Lada

ノニとは
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ノニは、アカネ科のヤエヤマアオキ属の樹高8~10mの常緑小高木。
「インドの桑の実に似たかんきつ類様の葉を持った植物」ということから学名がつけられ、地域および民族、文化によって様々な名前で呼ばれている。
日本名は沖縄のヤエヤマ諸島のアオキで見つかったから「ヤエヤマアオキ」と名付けられた。

博物学者H.N.Ridleyによると、ノニはインドネシアのモルツカ諸島(現マルク諸島)が原産地であるとしている。
マルク諸島はスラウェシ島とパプア島の中間に位置し、メラネシアというべき地域。
多くの書籍や論文で原産地をポリネシアとしているが、原産地インドネシアから拡散したものです。
約2万年前に氷河期が終焉し地球温暖化に伴い海水面は上昇し、インドネシアのスンダ大陸は現在の18,000余りの島嶼の地形だった。
約6000年前に中国の揚子江近辺の民族がインドネシア周辺地域に移動し、現マレー人の祖先となったが、移動中にメラニシアのモルツカ諸島でノニを発見し、インドネシアの各地に、またその後アフリカや太平洋地域に拡散させた。

 

アカネ科には多くの属種があり、コーヒー類、トコン、キナノキ、ヨヒンビノキ、ガンビールなど薬効成分を含むものが多く、ノニはも多くの有益な薬理作用がある。
インドネシア原産のノニは他地域のものに比べて大きく英国人はGreat Morindaと称し、インドネシア人はMengkudu besar (大きなノニ果実)と呼んでいる。
ノニはハワイの呼称ですが最も広く行き渡っているが、インドネシアのセレベス島(現スラウェシ島)ではNonyと呼ぶことから、ノニはインドネシアより拡散したことが確証される。

 

果実は長さ5~8㎝、卵形で成熟すると黄色を呈し、中鎖脂肪酸に由来する独特の匂いを発し、酸味と渋みがある。
果実内に多数の種子を含み、インドネシアでは一年中果実が結実する。
ノニ果実の表面は蜂の巣状の5~6角形の模様を呈し、小さく青い果実に5~6弁の白い花を多数咲かす。
枝の頂部の果実は枝の伸長とともに大きさを増し、根部では大きく成熟し黄色を呈する。
過成熟すると落下して柔らかくなり、周囲に強いノニの匂いを発する。
果皮は薄く果肉と分離はできない。
成熟果実の果肉は白く、多数の褐色の種子が花冠状に配列する。
種子は薄く、胚はほとんど認められないが、生命力は強く水分があれば痩せた土壌でも生育する。

光沢のある葉は可食でき、樹木の幹や根は染料として使用される。
ノニは熱帯性気候を好み、インドネシアでは標高1500m以上の高地では育たない。
赤道直下に位置するインドネシアを中心に、南北回帰線内がノニの成長に適した気候だ。
日本のように温帯気候では、夏季に種子は発芽し10㎝までの大きさに生育するが、冬季の寒さには耐えられず融解する。

メンクド・ベサール
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ノニはインドネシアを起源とする熱帯薬用植物である。
栄養学的および治療効果を持つ植物として認識され、貿易商によって西に、インドネシアから旅立ったラピタ人によって広く太平洋の島々に伝搬されたことは容易に想像できる。
ノニの植生に適する地域としては、熱帯気候が重要で現在の植生や利用性からみて、赤道を中心とした南北回帰線内に限られる。
沖縄にもノニは自生するが、果実は5㎝程度の小さなもので周年収穫することはできない。
よって、有史以来ノニ果実を食物として利用したことはない。
暖かい太洋に乗り出し太平洋の諸島を植民地化したヨーロッパの国々は、植物相や動物相の生態の研究や系統的分類、博物学の進展に大いに貢献した。
英国艦隊は太平洋をくまなく探索し、インドネシアで遭遇したノニ果実が他地域のものより大きく、これをGreat Morinda、すなわち驚嘆すべき意味を含めて「大きなノニ果実」表現し、現在の英名となっている。
インドネシアでは、同義語としてMengkudu besarと呼ぶ。


Mengkudu besar


モリンダ属には、ヤエヤマアオキ以外にコヤエヤマアオキ、トガリウッド、ハナガサノキの種が知られている。
実際に食用にされているのはヤエヤマアオキだが、多数の変異種があるといわれ、地域によっては葉や果実の大きさに違いがある。
広い太平洋諸島では、気候や土壌条件によってノニの木、葉、果実等に差があることは容易に理解できる。
それに起因して栄養成分、機能性成分に違いが出てくる。
中部ジャワでは、Mengkudu Besarという表現に加えて、この大きく有益な果実に由来してQueen of Noni(ノニの女王)とも呼んでいる。

 

ノニはインドネシア伝承医薬品ジャムゥ
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インドネシア原産の熱帯薬用植物ノニは、インドネシアで6000年もの間連綿と医薬品として連綿として利用されている。
インドネシアの語源は「インドの島々」であり、紀元前からインドの生体医学アユール・ヴェーダの影響を強く受けている。
そして、インドネシア原産の薬用植物を用いてインドネシア独自の医薬体系を作り上げたが、伝承医薬品ジャムゥ(Jamu)と呼ばれる。
現在ジャムゥは伝承医薬品と定義され、ジャムゥの製造、販売にはインドネシア政府の許可が必要だ。
ノニは、ジャムゥの重要素材の一つとなっているが、ノニジュースとして市場で販売されるようになったのは、僅か20数年前から。
それ以前は、各家庭で独自、あるいは医療従事者の指導のもとにジャムゥを調合し利用していた。

ジャムゥはヒンズー教の中心地であった中部ジャワで発祥したものと考えられ、8世紀建立の世界遺産であるボドブドゥール仏教寺院の主壁には、遠路の客を慰労すためにジャムゥを作るレリーフがある。
インドネシア語で医薬品はオバット(Obat)だが、その語源は「客をもてなす」の意。
まさにジャムゥは「おもてなし」の医薬品を兼ねた健康食品です。

ドブドゥール仏教寺院

ノニは一家に1本
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ノニの国インドネシアを旅すると、必ず庭やフェンス沿いにノニの木を見ることができる。
ノニの木は中高木で枝を広く広げるため日陰を作り昼食の場でもあり家族団らんの場になっている。
ノニ果実は伝承的な方法でノニジュースを作り、健康維持、病気の予防や治療に使っている。
1年中、黄色く成熟した果実が実るため、毎日あるいは病気の際は現代医療が充実していない時代の第一の選択治療薬の役割を果たしていた。
現代でもノニの効果のため、医薬品に頼らず伝承的に使われる場合が多い。
大きな葉はジャムゥ素材、料理の梱包材、食事に必須のソース(サンバル)の素材としても利用されている。
タイでは、葉はスープの具材として利用される。


バリ島のノニを利用する一家


害虫忌避作用があり家の周囲に植え、また街路樹にして害虫駆除に役立てている。
コーヒー農園の周囲に植えてコーヒーの木を守り、他の農園との境界の目印としても利用される。
野生のノニの木は川沿いや海辺に多く見ることができ、大都市ジャカルタでも水路の堤防に生きよい良く枝を伸ばしている。
バリ島の海辺には樹齢30年以上という直径50㎝にもなる大木が植生し、住民と共生している。

ノニの木は、地方では一家に少なくとも1本植えて健康、病気対策に使用しているが、インドネシアを除きこのような地域や国はない。
ノニが人々に強く信じられていることの証だが、残念なことは、現代の若者はノニの伝承医薬品の知識がなく、果実が臭いとの理由で伐採することが多くなってきている。
天然物を利用する予防医学教育は発展途上国だけに残っているようだ。

今も生き残るジャムゥゲドン
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21世紀現在のインドネシアの首都ジャカルタにおいても、何本もの液体を入れた容器を籠を背負った女性を頻繁に見かける。
ジャムゥゲドンというインドネシア独特の伝承医薬品ジャムゥを売り歩く医療従事者です。
中部ジャワ島の古都ジョグジャカルタジャムゥを中心とする地域が発祥の地dふぁが、様々な熱帯薬用植物の栽培が盛んで、それらを使用したジャムゥ処方は秘伝として祖母から母、そして娘に受け継がれる。
ノニ果実ジュースもジャムゥ処方の重要な素材のひとつ。
ジャムゥゲドンは、「ジャムゥおばさん」と親しまれ、ジャワ島のみならずインドネシア各地に出かけ、連綿と人々の健康に奉仕しています。
仕事前に一杯、仕事を終えると一杯のジャムゥを飲むのが多くの人々の習慣になっていることは興味深い。


ジャムゥゲンドン

ドウクンとバリアン
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インドネシアには、伝承医薬品ジャムゥを通じて健康と病気の治療に貢献する医療従事者がいる。
中部ジャワではドウクン(Dukun)と呼ばれる者でいずれも男性だ。
独自のジャムゥ処方を開発、製造するなど現在でも人々に尊敬され、社会的地位は高い。


古都ジョグジャカルタのドウクン

 

一方、インドネシアは10世紀にもなるとイスラム教が隆盛となり、中部ジャワのヒンズー教徒は東へ移動せざるを得なくなった。
ドウクンも共にジャワ島の東のバリ島に逃れた。
バリ島はヒンズー教徒の島として、ジャワ島とは言語や文化を異にしている。
バリ島の医療従事者はバリアンと呼ばれる。村には必ず一人のバリアンがおり、呪術、医者、薬剤師、マッサージ、出産など住民の医療に携わっている。
一家の中で最も優秀な男性が世襲する。
優秀な女性が承継することもあるようだが稀である。

バリ島の女性バリアン

病気の際には、先ずバリアンに診てもらうのがバリ島住民の習慣となっている。
伝承医薬品ジャムゥや医療体系はロンタルというヤシの葉に記録され、現在も約200年毎に複製されている。

ノニ研究、調査のためバリ島を頻繁に通い、バリアンより伝承医薬品のノニ果実使用の処方を学んだ。
風邪、めまい、疲労、アレルギー、消化管疾患など多彩な病気にノニ果実が使用され、玄関や敷地内にはノニの木が何本も植えられている。

栄養成分
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ノニに含まれる栄養成分の全面的な分析は、(株)エムケーラボラトリーズが精力的に外部食品分析センターに依頼し実施している。

 

炭水化物


 

有用性・薬効能
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インドネシア産ノニは、他地域のノニに比較し強い抗酸化活性作用があることが報告されいる。
多くの疾病が酸化作用と関係していることは指摘されていることよ、ノニのもつ抗酸化活性は様々な疾病に効果が期待される。


インドネシアにおける6000年に及び使用経験我が国等での体験者報告並びに研究報告から、次の疾病等に効果があると言える。

安全性
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ノニ原産国インドネシアの6000年、現在に至り連綿と使用されるノニ果実の安全性は、現代の合成医薬品のいかなる安全性評価試験に勝る。
さらに、インドネシアにおいてノニによる副作用の報告は聞かない。
インドネシア政府保健省は、ノニ果実の使用に関して副作用あるいは注意喚起は出していない。

一家に1本のノニの木を植えて、健康管理・病気の予防と治療・健康増進に使用している、非常に稀な例が安全性と薬効を意味するものと断定できる。

 

用量
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インドネシアの伝承的な健康維持・増進、病気の予防には、1日1個の果実を推奨している。
病気の治療には2個が使われる。
果実1個からおおよそ30~50mLの果汁が得られる。
よって、推奨される100%ノニジュースの場合、1日30~50mLの飲用が安全性、薬効面から推奨される量と考えられる。
重篤な疾病の場合それ以上の飲用も考慮されるが、個人個人の体調・病気の快癒を勘案して増減を決めることが重要だ。

日本での利用
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21世紀に入りノニの栄養性、機能性が明らかになるにつれて、インドネシアのノニ伝承使用6000年が再確認され、現代に蘇ったように様々な健康飲料や食品、更に化粧品分野に広がってきています。
今までノニを健康目的で使用した経験のない国、地域がノニジュースの製造を行い始めてていることは、注目に値する。

ノニジュース
ノニ原産国インドネシアでは、各家にノニの木があり黄色く成熟した果実が一年中収穫できるため、ニンニク、ショウガ、人参や蜂蜜などを加えるにして新鮮な果汁として飲用する。
朝製造したノニジュースは、その日に消費するのが原則である。

一方、商業的販売に合わせたノニジュースの製造が行われ、市場にはア様々なノニジュースが販売されている。


 

インドネシアは6000年の製造・使用経験があるが、他地域では利用経験がなく、また収穫できる果実量は少ないなどの条件で製造方法には違いがある。
さらにノニ果実に対する知識、技術、設備の有無が強く影響する。
さらに利益第一に考える場合は、品質より大量製造に重きが置かれているのが実情である。

薬用植物利用の歴史、文明を持つアジア人と持たない白色人種ではノニジュースの処方にも差が出いる。
20年間のノニに携わっての経験から、白人はノニ果実や原液ジュースの味と匂いを受け付けない。
他の果実ジュースや香料を加えたノニがもつ本来の特徴が失われた製品を好み製造しているのが現状。
一方、日本、インドネシア、シンガポールや韓国などのアジア人の場合は、他の素材が混合されたものでなく、100%純粋なノニジュースを最も好み、受容できている。

ノニ果実本来の栄養機能性を健康維持・増進、病気の予防・治療に活用するのであれば、黄色く大きく成長した成熟果実の搾汁が最も推奨される。

ノニ果実粉末
ノニ果実は乾燥することによって、ジュースの持ち運びの不便さやどうしても飲用できない方々への代替素材として開発されている。
製法としては、果実の熱乾燥法、凍結乾燥法および抽出法がある。
熱乾燥法ではスライスを天日や熱で乾燥して粉末とするが、種子を幾分か含む。
凍結乾燥法では、種子を除いた果肉と果汁を用いる。
抽出法では有機溶媒を用いて抽出、溶媒除去後賦形剤を加えて粉末化する。
抽出法では抽出する物質の性質によって、溶媒の種類は変え、目的とする物質が不明な時には、意味がない方法と言える。

熱乾燥法および凍結乾燥法による粉末化は、インドネシアで開発され、現在まで粉末商品、ハードおよびソフトカプセル商品、錠剤、そして育毛剤の一素材となっている。
豊富な食物繊維、ビタミン、ミネラル、そしてクマリン誘導体、イリドイド誘導体を含むことが確認されている。

ノニ葉

ノニの葉は、インドネシアではサンバル(ソース)やナシゴレン(焼きめし)、タイではスープに用いている。
また、インドネシアではジャムゥ素材として煎液を内服、外用に用いるなど幾つもの疾患に利用されます。

ノニ葉にはこの他がん化の成長促進の抑制作用、肺がんの抑制作用が報告されている。

日本では、(株)エムケーラボラトリーズ社が世界で初めて日本茶に勝る健康茶としてノニ茶を開発した
インドネシア産由来のノニ茶と日本茶、ポリネシア産のノニ茶と日本の煎茶の栄養成分比較すると、明らかにノニ茶は、ミネラル、ビタミンなど日本茶に勝る健康茶と言える。
ポリネシア産のノニ茶を飲むと喉がいがらっぽく感じられ、インドネシア産のノニ茶にはそのような作用はない。
ノニの葉についても、気候風土や製法によって差が生じるのかもしれない。
ノニ茶にはカフェインを含まず、胃粘膜を傷害するタンニンも少ないことから癒しの一茶として、日本では病気療養中の方からお子様まで広く愛飲できる。
ノニ茶は予防医学の観点から健康への貢献が期待できる。

その他
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ノニのフェイク情報
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プロゼロニンとゼロニン

パイナップルの酵素研究で有名なハワイ大学の故ラルフ・ハイニッキ(Ralph Heinicke)博士は、ノニ果実にはプロゼロニンという物質が多く含まれ、体内に吸収されてプロゼロニナーゼという酵素によってゼロニンに変化し、ゼロニンが様々な作用を発揮するというものです。
いわゆる「プロゼロニン‐ゼロニン説」
少し、化学の知識があればプロゼロニンもゼロニンも実在しない架空の物質と直ぐにわかってしまいます。
アメリカのM社は、この「プロゼロニン-ゼロニン説」を世界中に流布し、ノニジュースの啓蒙と販売に利用しました。

ハイニッキ博士と意見交換を行おうとしましたが、他界され実現できませんでした。
博士はパイナップルの酵素研究の第一人者であり、長崎大学薬学部や日本の製薬会社と共同研究もされた方です。
ハワイ大学のマックゥラチィー(Will McClatchey)博士のノニに関する論文中にプロゼロニンとゼロニン物質が記述されていることを指摘。
しかし、博士は両物質が確認できないこと、編集者も植物化学や薬理学のデータベースに両物質名は見当たらないと論説している。
端的に言えば、プロゼロニンもゼロニンも架空の物質であるということである。

ダムナカンタール
数十種類以上の植物エキスの抗腫瘍効果のスクリーニングの研究は日本で行われ、ノニの根の抽出エキスに極めて高い抗腫瘍効果が認められている。
有効成分はアントラキノン系のダムナカンタールという物質。
この研究自体は評価されるもので、腫瘍発生に関するRas遺伝子形質転換細胞の活性をダムナカンタールが抑制する。
しかしながら、ダムナカンタールは果実には含まれていません。
果実由来のノニジュースの効果を示す材料として、巧妙に販売の宣伝材料に使われてしまいました。

フェイク情報を信じる販売者と消費者

虚構の物質そして根を果実に置き換えて、ノニジュースの効果を広めたアメリカ系のノニジュース製造販売者がいました。
当時、ノニ果実についてはほとんどの方が知らず、アメリカ人の言うことは正しいと盲目的に信じてしまうのは避けられないことでした。
ノニジュース販売者と消費者は、犠牲者と言えるでしょう。
残念なことに、今だプロゼロニンやゼロニンをノニの効果成分としてノニジュースを販売するものがいますし、信用して購入する消費者もいます。
ノニジュースが世界的に注目されて20年以上経過し、多くの研究成果が報告され、ノニジュースの品質管理が向上している。
フェイク情報の流布は止めて、自然の恵みであるノニジュースを「自分の健康は自分で管理する」目的で正しい健康管理と予防医学的に利用していただきたい。

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関連項目
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電話:0263₋26₋7588 ファックス:0263-26-7518
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