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遺伝資源の利用と利益配分に関する国際ルール
1 生物多様性条約 (1993年)
2 ボン・ガイドライン (2002年)
3 各国の国内法
遺伝資源:現実の物質が潜在的な価値を有する遺伝素材であり、遺伝子機能的な単位を有する植物、動物、微生物その他に由来する素材(生物多様性条約第2条より)
生物多様性条約
1993年12月29日に発効
現在の加盟国は187カ国及びEC(日本は加盟、2007年時点で米国は非加盟)
1. 目的
生物多様性の保全とその構成要素の持続可能な利用が、人口増加に対応するために重要であるとの認識の下、
① 生物多様性の保全
② 遺伝資源の持続可能な利用
③ 遺伝資源の利用と利益の康平な配分(15条)
④ 伝統的知識の利用と利益の公平かつ公正な配分(8条)
を達成する事が目的
2. 15条の内容
① 遺伝資源に関する所有国の主権的権利を規定
② 遺伝資源の利用から生じる利益の校正かつ衡平な配分を規定
③ 遺伝資源を持ち出す再には、相手国からの事前同意が必要
-自由な遺伝資源の持ち出しの制限
-条約の担保は各国の国内法で行う事が原則
3. 8条の主な内容
① 原住民や地域社会の伝統的知識の尊重を規定
② 伝統的知識の利用から生じる利益の校正かつ衡平な配分を規定
ボンガイドライン
1. 遺伝資源へのアクセスとその利用から生じる利益の校正・衡平な配分に関する
任意の国際ガイドライン
2. 2002年、生物多様性条約第6回締約国会議において採択
3. 各国の国内法
フィリピン、アンデス、タイ、AUアフリカ、ブラジル、ペルー、インド、太平洋地域、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、中国等が
制定ないし、策定中(2007年)
4.遺伝資源や伝統的知識を研究等に利用する場合
提供国(提供者)側とMTA (Material Transfer Agreement)を締結していく事が現状での最善策
5.国際ルールに従わない場合:バイオパイラシー
① 生物多様性条約の原則に従わない行為
② 資源国の国内法令に従わない行為
③ 生物資源の提供側との事前合意なしに知的財産権を出願する事
④ その他、多様
バイオパイラシーに対して、途上国やNGOsなどが、「特許出願情報」等を根拠に、先進国の大学、研究機関、企業などを糾弾する事例が世界的に顕在化している。
関連して:西垣がJICA専門家として赴任していた(1989~1993年)フィリピン政府保健省のDr. Flavir大臣(現上院議員)が、アメリカならびに日本の製薬企業がフィリピン固有の植物資源の特許出願に対し、大いに不満を述べたのを直接大臣室で聞いた事がある。
これらの特許は、現在総て無効となっていると推測される。
ウコンに関して米国の特許が無効になった、とも聞いている。
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