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非天然型、合成トランス脂肪酸の恐怖(3)

2010年07月15日 11:06 | コメント/トラックバック (0)

ジャンクフードにこんなにも含まれるトランス脂肪酸

 デンマークのGentofte University HospitalとRoyal Veterinary and Agricultural Universityの研究者は、2004年、2005年にファーストフードの代表である各国のマクドナルド(McDonald)とケンタッキーフライドチキン(KFC)の食品に含まれる工業的に製造される合成トランス脂肪酸を測定した。
43の食品にトランス脂肪酸が含まれることが解っているが、今回はフレンチフライとチキンナゲットを比較対象とし、以下の驚くべき大量のトランス脂肪酸が含まれていること、2004年に規制化が始まったデンマークではその含量が非常に少ないことが判明した。
(Drs. Stender, Dyerberg and Astrup: New England Journal, 354(15), 1650~1652, 2006)


McDonaldのフレンチフライ(171g)とチキンナゲット(160g)に含まれるトランス脂肪酸の含量
アメリカやペルーで使用されるフレンチフライの食用油には、23~24%のトランス脂肪酸が使用されている。一方、ヨーロッパ各国では約10%、スペインでは5%以下、デンマークでは1%以下。


KFCのフレンチフライ(171g)とチキンナゲット(160g)に含まれるトランス脂肪酸の含量
食用油中に含まれるトランス脂肪酸含量は30%以上。

1日5gのトランス脂肪酸の摂取は、虚血心臓疾患(心筋梗塞や狭心症)の発生リスクを25%増加させる。43の食品中半分は5g以上のトランス脂肪酸が含まれ、心臓疾患の発症原因となっています。
工業的に合成されるトランス脂肪酸の摂取は、多くの国ではこれらのいわゆるジャンクフードを食べることによって5~10gに達し、特に虚血性心疾患が増加している低所得者層においては大きな関心事となっています。

デンマークでは2004年1月1日より如何なる食品中に含まれる合成トランス脂肪酸の含量を、2%以下に規制しており、この結果がジャンクフードといえトランス脂肪酸含量の低下となっています。

日本では、トランス脂肪酸の規制は全く行われておらず、McDonaldやKFCにはどれほどのトランス脂肪酸が含まれるのかは不明です。
トランス脂肪酸規制を行っておれば、大々的に宣伝するのが通常(ジャンクフードに防腐剤を使用していたが、使用を止めて無添加と宣伝しているコンビにの様に)だが、そのようなニュースを聞いていないので、たっぷりとトランス脂肪酸を含む食用油、食品を提供していると推測できます。

日本では、残念なことに食品栄養学・薬学・医学の専門家がジャンクフードを好んで食していること聞き、驚愕したことがあります。

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