カテゴリ: BBIA >CABI >IID2017 >IID2018 >M&Kぶろぐ >インドネシア >インドネシア工業省 >有機ノニジュース
目的
弊社、(株)エムケーラボラトリーズは、インドネシア工業省傘下のCenter for Agro-Based Industry (CABI)研究所とインドネシア原産の熱帯薬用植物の共同研究開発のMoU (Memorandum of Understanding)を締結しています。
CABIから弊社に要請があり、日本の特にOEMを主体とした健康食品業界の工場見学に同行いたしました。
その目的は
「インドネシアの中小企業の発展を目的に、政府の中小企業への技術支援対策立案の参考にしたく、日本の特に健康食品工場を数社見学することを目的として来日。
また日本の食品表示制度については、消費者庁にて学ぶ。
インドネシア原産のノニに関わる工場を見学する。
日本の機械化され、法令順守した衛生的なノニ果汁の瓶詰加工工場、凍結乾燥粉末製造工場、凍結乾燥粉末製品工場を勉学の対象とする。」
インドネシア工業省参加者
1 Dra. Hendra Yetty
Center for Research and Development of Industrial Technology and Intellectual Property
Head Office of Ministry of Industry, Jakarta
2 Ir. Pander Sitindaon
Medan Center for Industrial Research and Standardization, Medan
3 Dr. Nasruddin, ST, M.Si.
Palembang Center for Industrial Research and Standardization, Palembang
4 Dr. Hendra Wijaya
Center For Agro-Based Industry(CABI), Bogor
URL: http://www.bbia.go.id
上記4名に加えて案内役として、弊社顧問の西垣が参加しました。
見学日程と訪問先
9月10日来日、有限会社太洋、茨城県古河市
9月11日、大曽根商事株式会社、埼玉県秩父郡
9月12日、株式会社三協、静岡県富士市
9月13日、在日インドネシア大使館、工業省部長、東京都五反田
第13回国際物流総合展2018
9月14日、見学報告書作成
9月15日、離日
見学成果
1有限会社太洋様
ご対応は、遠藤幸生取締役及び遠藤専務が引き受けてくださいました。
インドネシアからの見学者のために、当日の工場の操業を停止して、工場内部全部を見させて頂きました。
ノニジュース等の瓶詰並びに各種商品の充填、製造会社であり、衛生環境内の機械類の詳しいご説明を頂いた。
また、飽くなき新商品への挑戦、投資をされており、インドネシアの中小企業のモデルとなる工場であった。
当然ながら、工場内は撮影禁止であるため設備内容をお見せできないのが残念である。
業務内容として業務用各種濃厚ジュース・シロップ、リキッドアイスコーヒー、小ロットでのオリジナル飲料開発及び受託製造をされるユニークな会社。
紙パック容器での製造も可能です。
URL: http://www.taiyo-juice.com
2 大曽根商事株式会社様
若尾社長および新井品質管理責任者のご対応を頂きました。
まず、若尾社長より会社の概要と理念のプレゼンテーションがありました。
次いで、3工場のうち新築されたばかりの本社工場の中を見学させていただいた。
多くの凍結乾燥装置をまじかに見ることは、見学者全員にとって大きな驚きであり、当会社訪問の主要目的であった。
全体が清潔な工場というより事務所の雰囲気で地域社会での貢献を目指されている会社・社長理念を感じた。
インドネシアに凍結乾燥機を導入したインドネシアの薬用植物原料や製品を作る支援政策を工業省は立案することが期待される。
昼食をいただきながら、若尾社長が申すには地域振興や発展のために、雇用の促進、若者の地域定着を社是としている。
そのためにも、売上高を現在の十倍に増やす長期計画も策定されているようです。
更に嬉しいことには、意欲のあるインドネシアの方にも働いていただきたいし、迎える用意があるとのこと、の一言。
真剣に考えていきたい。
業務内容は原材料製造から最終製品のOEM受託製造までと幅が広い。
主たる製造内容は、乳酸菌培養、液体分包、酵素反応、ゼリー分包、顆粒・錠剤、三方分包、スティック分包、セットアップ、真空凍結乾燥と健康食品分野のリーダー的な存在。
URL: http://www.osone.co.jp
3 株式会社三協様
残念ながら曇りの富士市で富士山を眺めることができず、期待して来られたインドネシアからの訪問者は落胆。
しかし、朝一番に三協様を訪問し総務関係の方20名ほどが全員起立し、ご挨拶をしていただき全員感激したものです。
三協様はソフトカプセル製造機械の製造から始まり、現在のような受託製造の業務も行うようになったとの事。
多々良取締役営業部長ならびに佐野営業部次長様から会社概要のプレゼンテーションを頂いた。
次いで、工場内には入ることはできなかったが、鏡張りの見学者通路より受託原料の全自動の保管倉庫、ソフトカプセル、ハードカプセル充填操業中の模様などを見学させていただいた。
エネルギーの一部を太陽光発電装置が採用されていたが、これも小さくない驚きであり、経営者の哲学が垣間見れる。
各操業中の機械類のご説明も丁寧にしていただき、インドネシア工業省の見学者も将来構想を描いたようだ。
業務内容は、健康食品の総合受託製造、製剤機器製造と硬軟を併せている。
天然物の健康食品の研究開発をも行っていると聞く。
URL: http://www.sankyocoltd.co.jp
4在日インドネシア大使館、工業省部長
アンディ・リザルディ工業省担当の部長を表敬訪問。
過去3日間の工場見学報告と本庁の中小企業支援の構想を伝えたようである。
また、Indonesia Innovation Day 2018が10月に神戸で開催され、IID2018を受賞したインドネシア原産有機ノニジュースの話にも及んだ。
残念ながらインドネシアも縦割り社会であり、各部署の情報の相互共有ができていないと感じた。
いずれにしても、インドネシア本庁はインドネシア原産商品・技術の輸出拡大に向けての大統領および関係省庁の意図が伝えられたようである。
在日インドネシア大使館
URL: http://www.kbritokyo.co.jp
5 国際物流総合展2018
消費者庁に日本の健康食品行政や関連規定の講義をお願いしていたのですが、場所・人材の面で調整が付かなかった。
事前に工業省の強い希望もあり日本のロジスティック関係の最先端技術を見たいということで、急遽東京ビッグサイトへ。
多くの展示技術は自動化、ロボット化によるものであり、インドネシア工業省としても参考になることが多々あったものと思われる。
工場見学に同伴した感想
今回の日本の健康食品製造工場の見学は、遅れているインドネシアの中小食品分野の企業の支援策を策定するにあたり、先進国日本の実情を先ず理解することが目的であった。
(15年以上もCABIとの付き合いのある西垣に頼り、道案内させることができるのも日本を選んだ理由かもしれない。)
見学者は工業省の中堅の研究者3名と本庁の計画策定や予算執行に権限がある者が含まれ、工場見学の旅にインドネシアの構想の話が出た。
総額10億円で可能との結論(笑い)。
インドネシアの現状としては、健康産業や薬用植物さらに農業部門の問題として、中小企業が多く自国で完結できる状況にはない。
多くの健康食品や農産物は、付加価値を高めることができず、原料が安く輸出されるだけである。
伝承医薬品ジャムウであるノニジュースを契機にインドネシアとのかかわりが20年にもなるが、漸く自国産品の価値が認識されつつあるのではと思う。
その結果として、昨年のブアメラ500VEのIID2017受賞、本年の有機ノニジュースのIID2018受賞と特徴ある自国原産産品の世界に向けての発信努力がなされ始めた。
真剣に製造工場の具体化や予算が話題となった、4日間の見学・視察旅行であり、価値があるものだったと結論できる。
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